映画「春との旅」 作品情報、ストーリー

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北海道から東北・宮城へ――
疎遠にしていた家族をめぐる旅のゆくえ。

ある日、突然――
ひとりの老人が家を捨てた。
孫娘春が、あとを追った。

旅の始まりは、まだ寒い北海道の四月、かつてニシン漁に沸き、今ではその面影すら留めない北海道・増毛の寂れた海辺。そこのあばら家で老漁師・忠男(仲代達矢)と孫娘・春(徳永えり)は、つましい生活を続けていた。しかし、時の流れとともに二人の暮らしは行き詰ることになる。
春は、母を亡くして以来、地元の小学校の給食係をして忠男を支えて来たが、廃校となって失職。東京に働きに出ようと考えるが、足の不自由な忠男を見捨てることはできない。そこで二人は、 忠男の老いた身の受け入れ先を求めて、長年疎遠になっていた、東北・宮城の各地に住む忠男の姉兄弟たちを訪ね歩く旅に出ることにした。
気仙沼に豪邸を構えながらも、老齢で忠男の世話どころではない兄・重男(大滝秀治)とその妻・恵子(菅井きん)。他人の罪を背負って服役中の弟・行男の内縁の妻・愛子(田中裕子)。その隣人の中年漁師・木下(小林薫)。鳴子で温泉旅館を女手一つで切り盛りするしっかり者の姉・茂子(淡島千景)。仙台で不動 産業に行き詰った弟・道男(柄本明)とその妻・明子(美保純)。――行く先々で二人を待ち受ける現実には、現代社会の諸問題の余波が及ぶ苦しいものがあった。 それぞれの家庭の事情と、北海の漁師として一途に生きてきた忠男への肉親たちの愛憎と葛藤。
そして、心と心の隔たりと通い合い―― 互いの勝手と情とのあいだで、思いがけない激しい感情が交錯しぶつかり合うのだった。
そうした祖父と肉親たちの再会を目の当たりにした春は、これまで長く離別していた父親(香川照之)に会いたい思いに駆られる。そして忠男と共に、北海道・静内の後妻・伸子(戸田菜穂)と暮らす父の 牧場へ向かった――。

写真:玄関先で外を見ながら、身を寄せ合う兄夫婦。
写真:庭で、ビールケースに座り、酒を飲むふたりの男。
写真:定食屋の忠男と春。割烹着姿の店員と話し込む忠男。
写真:旅館の玄関先で話す女将の茂子と忠男。茂子は着物姿、忠男はコートを着ている。
写真:忠男に詰め寄り罵声を浴びせる道男。
写真:ロングコート姿の微笑む道夫の妻。
写真:牧場の柵を背にして話す忠男と伸子。
写真:リビングのソファで、春を抱きしめる父、真一。

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